私はあまり良い母親ではなかった

ただの心のボヤキに過ぎないのですが

今日はずっとこんなことを考えていました。

 

私の息子は自閉症で重度の知的障害があります。

養護学校を卒業したのがついこの間の事のようですがもう8年。

生活介護の通所施設に通っています。

入った当初はひどい自傷で手を噛んで真っ赤に腫らしたり

職員さんに渡されたタオルをかみしめていたりしたものですが

いつの間にかそういう自傷もほとんど見られなくなりました。

 

二十歳を過ぎて少しずつ親元を離れる日の事を考えるようになりました。

短期入所で入所施設を利用したこともありますが

普段愛用しているDVD レコーダーや本なども壊されるかもしれないと言われ

持ち込めず、知らない人がたくさんいる場所へ放り込まれ

今思えば落ち着いて過ごせるはずもなく廊下で転がって寝ていたというのも

よくわかる話です。

可愛そうなことをしたな…と思っています。

 

家を出るならグループホームとそのころから思ってはいました。

 

2~3年前から相談事業所でよいGHがあれば紹介してほしいとお願いしていましたが

コロナ禍で開所が遅れたり、計画が流れたり。

 

そのうち家を出るんだろうと思いながら漠然とまだ少し先だと考えていました。

 

ところが去年の夏ごろ、比較的近所に新たなGHができるとの新情報を得て

さっそく見学。

こちらも予定していた開所日から結局5か月ほど遅れて去年の暮れに開所したのでした。

 

息子が入るなら空きを見つけて入居するのではなく

最初からの初期メンバーとして入らなくてはと思っていました。

(ショート利用ですでに入居している人から苦情が出たりしたことがあるからです)

 

今までの成り行きからすればそう簡単には決まるまいと思っていたのですが

思いもよらず数回の体験でなじんでくれて

職員の方からも問題なく入居できるといわれました。

 

今までのは何だったんでしょう?

息子が成長したことや、GHの間取り、職員さんの対応の良さなど

多分いろいろあるのだと思いますが

3月から入居できそうな流れになっていました。

 

3月ってもうすぐですよね?

 

 

今まで20年以上、ずっと面倒を見てきました。

友人と遊びに行っても息子が帰ってくるまでに帰宅し

イベントに参加してもアフターに出れたこともなく

養護学校時代は車で往復1時間半の道のりを一日に2回送迎

いつもぎりぎりで仕事に駆け込み

食事、歯磨き、入浴、通院も全部やってきたし

夜中もいつ起きてくるか分からないのでぐっすり眠れない日ばかり

(これが一番しんどい)

私はよく頑張っている、といつも心で呟いていました。

 

正直に言えば可愛いと思うときよりうるさくてうっとおしいと思うことの方が多かったかもしれない。

気が狂いそうになってもうおしまいにしてほしいと

布団に顔をうずめて泣いたこともしょっちゅうでした。

 

でもこれは私を基準にした考えであって

もっと息子の気持ちや立場を考えて上げれただろ?と思うと

何故か涙が出てきます。

 

怒鳴りつけたりたたいたりしたこともよくあります。

 

私よりずっと体の大きい息子は基本的に穏やかな性格なので

私に叱責されても歯向かうこともなく目をぱちくりさせたり

知らんふりしたり、時には笑ったりしていました。

 

私はあまり良い母親ではなかったと思います。

 

家ではどうしても自分たちや妹たちの基準に合わせさせてしまっていたわけなので

GHで息子のそのままを受け止めてもらえるなら

その方が幸せかもしれない。

 

入居しても時々帰宅させるつもりなのでこれっきりというわけでは全然ありません。

 

少し距離を置いてみればきっと心に余裕ができて

息子とももっといい関係が作れるはず。

 

まだこれからも人生は続くので

息子には幸せになってほしいと思っています。

 

ながながと書いてしまいましたが

それでもあまり気持ちが整った感じはしておらず

また同じようなことを書いてしまうかもしれません。

私も少しずつ子離れしていくのでしょうね。

 

ここまで読んで下さった方ありがとうございました。